さて、前回「同人」をキーワードに話を書いてきたのは今日紹介する「やる夫スレ」のためでした。
ネットのある層では知っている人は多くても、一般では浸透していないと思われる。そこで、本読みの人間には強く紹介しておきたいと思い記事を書いてきた。
敷居となるキーワードは【2ちゃんねる】【AA文化】【同人】【R-18 有】
うん。これは酷いな。一般受けするわけがないぞ。
気を取り直して紹介を続けよう。
今から10年ほど前から始まった「やる夫スレ」とは、文字を使ったアスキーアート、「AA」を使った紙芝居、または縦割りのマンガのようなものだと思えばよい。
基本は「やる夫」「やらない夫」という煽りキャラが掛け合いをしながら話を進める漫才のようなものだった。ところがこのスタイルが定着すると、AAの数が増え、話が複雑化しどんどん発展していくようになる。
ポイントはAAが共有財産扱いというところだ。誰かが作ったキャラクターは一か所にまとめられ、分類されていく。時間が立つほど幅広いキャラクターが用意されることになった。
二次創作の面白いところは、説明の簡略化に尽きると思う。例えばどんな一次創作でも「世界観」「登場人物」「そこでのルール」といったものに前半の時間をかなり割く必要がある。
ところが二次創作では「ここは〇〇の世界です」と一行書くだけでおしまい。知っている人はああ、あれねで終わる。キャラクターも「ドラえもん」が出てくれば、お、道具使うのかなとなるわけだ。
多くの参加者が読み、育てられ熟したやる夫文化。ある作品でこれは、と思わせるムーヴをした人物は、その後ほかの作品でもそのキャラ付けが踏襲されたりする、といった流れは「阿部寛が三枚目で、なぜか尻を出すキャラ」「藤原竜也がアレな役ばかり」「温水さんならアレ」「小日向さんはこれ」そういった作品を超えたお約束と同じ面白さがある。
そういう固定概念を打ち破る作品が作られると、またそのキャラの芸風が広がる。
同人はファンだからこそ書きたいという情熱が基本にあるがゆえに、商業ベースよりも数が作られ、早い。そしてピンキリの世界だ。だからこそ、やめられない。
途中から入ると「お約束」と「専門用語」の多さに辟易するかもしれない。
だが趣味の世界はどこも敷居が高く、内輪ネタで満ちているものです。
まとめとタイトルをいくつか紹介
とりあえず一番の大手。現在は更新が止まっているのが残念だが、入門はここで。
◆お勧め作品集を見ておけば、とりあえず間違いはない。
数を読めば自分が好きなジャンルが見えてくるはず。
私のお気に入り作品
ハード系、戦争、歴史を中心にブラック、シュール系まで硬軟取り混ぜて。
いろいろ書きたいが、いずれまた。
リンクは張りませんので、自分でググってどうぞ。
◆WLo1wN7SX2 【R-15】虹の向こう側 やるおたちの、すこし・ふしぎ物語
◆6/N25gQVr2 やる夫とやらない夫が天国の扉を叩く
◆EBpmROZ5/g La Belle Equipe【王様のレストラン】
◆8epcM/V4rs やる夫は浪速の商人になるようです
◆fFI82Sjg3c 新・やる夫の関が原戦線異常アリ
◆f0IMfclhxE サミュエル・やる夫・コルトが銃器メーカーを創業するようです
◆PxpsTgDRu.★ やる夫は次男のようです やる夫の戦国立志伝 EVOLVE
ばくだんいわ ◆QOOmW3I0SM
できない子は“悪魔”と呼ばれるようです
できる夫の相棒は全知全能なようです
◆xsDbUITz4M やる夫で学ぶ陶芸入門 やる夫がチェルノブイリに旅立つようです
◆NbWQpNEe56 やる夫が天山のプラモデルを作るようです
◆CoNaNQHQik ゴブリンスレイヤー
◆xsDbUITz4M サバイバルヤルオ
◆2z7bKNbsWo やる夫が儲けるようです
◆ABCDE/GXw6 飯屋
◆9D2YoVEuLw やる夫が算数の課題に取り組むようです
◆08T8EOtaSs キッチン【やらない-O】
◆EmvtOSc/.A できる夫のギヨーム・テル物語