不適合者のジャンクヤード

腑に落ちるか落ちないか、読む人次第。拾い物があればご自由に。

お金との関わり方 4

お金との関わり方 目次ページ

http://unsuitable.hatenablog.jp/entry/2016/09/05/083500

 

4.手間に払うお金と、節約するお金の意味を考える。 安売りハンターの無駄

 

原価を考えてみよう

 

お店でラーメンを食べたと考えてみる。

仮に800円だった場合、支払ってるお金は、おおよそこんな感じだろう。

 

ラーメンの食材仕入れ値 (20%) 160円

店舗・什器などの費用  (30%) 240円

バイト等人件費     (25%) 200円

経営者の利益      (25%) 200円

 

原価ばかり注目する「原価厨」は160円で食べられるなら、家で作る方がおいしいと叫ぶ。こんなんだったら500円の食材を自分で揃えて、美味しいのが絶対できる。

それも一つの考え方だ。

 

だが、食材を買いラーメンを作り、そのあと食器を洗い片づけるまでたっぷり一時間はかかる。ラーメン屋に入れば5分待つだけで出てきて、後は食べたら放置。

一時間の労働を原価(160円)を引いた640円で買っていると思えば、妥当な気がしないだろうか。

 

手間、とは面倒に感じる気持ち。ここに「サービス業」の意味が出てくるわけだ。先ほどのラーメン屋の経営者は、一日300杯のラーメンを売り、代わりに一日6万円を手にできる。売れない時は、当然赤字だけど。

 

この利益の幅は「お金との関わり方 3」で書いたように、ジャンルによって違ってくる。

1.自分の体を調子よくするために必要な費用

2.自分が楽しくいられるために必要な費用

3.人に好かれるために必要な費用

4.人に嫌われないために必要な費用

 

基本的に数字が低いものよりも、数字が高いところのものの利益率が高く、グレードごとの価格差が大きい。

なぜなら、見栄は「金になる」から。

 

1よりも2がお金がかかるのは、体の満足はある程度満たされれば満足するのに、趣味はきりがないからだ。

腹いっぱい食べるのには2000円払えばOK。でも、外に遊びに行って満足しようと思えば2000円ではたぶん足りない。お腹はすぐ一杯になるけれど、頭は一杯にはなりにくい。

 

高いベッドを買っても10万円。おそらく10年は使えるけど、一回旅行に行けば1週間で10万円は簡単。

 

1と3で3が高くなるのは、自分は一人なのに、大事な人は一人以上作れるから。友人、恋人、家族。当然高くなる。

3よりも4が高いのは、回数とグレードにきりがなくなるから。

3の誰かと一緒に遊ぶのなら、贈るのなら素直な感想が返ってくる。反応を見ることができる。

 

でも4の嫌われるかも、というのには根拠がない。いつも本人の気持ち次第。

清潔でいないと嫌われるかも。と思えば、例えばシャワーの回数は一日何回なのか。同じ服は着られないのか。クリーニングで糊が効いていないとだめなのか。

贈り物だってそうだ。1000円か3000円か、それとも10000円なのか。どこまでいけば相手に嫌われずに済むのかわかるわけがない。

この辺は入札の心理と近いのかもしれない。となれば出てくるのが勝者の呪いだ。

 

勝者の呪いとは「競り落とせないかもしれないとの怖れから、高額で入札してしまうこと。結果買えたとしても、支払った金額ほどの見返りがないことが多い」ことを言う。

 

だから嫌われたくないとお金と時間を使っている人は「他人に対していつも不満を持っている」可能性がある。「自分はこれだけしているのに、みんな分かってくれない。返してくれない。」となる。

 

節約は相対値ではなく絶対値で見る癖をつける

 

安売りハンターの無駄とは、1の一番安い項目に執着する人がかかりやすい罠だ。

例えば節電。コンセントを抜くと、一日0.5円節電できる。

例えば安売り。スーパーのチラシをみて、卵が特売だから20円安い。半額の惣菜が売っているなど。

 

4の前にはすべて無駄。

風呂に入る。ドライヤーをかけるだけで一瞬で吹き飛ぶ節約にはあまり意味がありません。ベルマークと同じくらい無駄なことだ。

かけた手間の自己満足はできるかもしれないが、節約にはならない。

 

どんなジャンルで使おうが1000円は1000円。一見割引の割合が大きいと「おっ」と得な気持ちにはなれるが、感情に引っ張られないように癖をつけるのが大事だ。