ふと気になったことがある。小説や映画、少女漫画でありそうな設定に「昔の人を思い続けて、再会する」ってのがある。
登場人物、おそらくは主人公が昔好きだった人と再会し、いろいろあって、結ばれる。
多くの人が「良かったねえ」と涙を流し、感動するからこそこういったエピが大量生産されるのだとすれば、「現実ではそうなっていない」からなのだろう。
つまり通常、・再会することもなく・結ばれるわけがない
ってことだ。
一方、こういったストーリーが大好きで、自分にも起こるんだ、と思っている人間をロマンティストと呼んでもいいのだろうか。
私の考えでは10代ならまだしも、それ以降であれば「精神的童貞」であり、こじらせた人であると。自分の精神が、子供時代で止まっているからこそ、その時に起きたエピソードにこだわり、次を考えなくなる。
初恋の女の子は30代、ひょっとしたら50代になっているのに、彼女は脳内では10代のまま、自分も10代のまま。だから「美しい」とホルホルできる。
童貞オタクだけに起きる現象ではない。
いつまでも女扱いしてほしい、というスクールカースト上位女子嫁。
ずっと女喰ってました、というヤリ珍男。
高校野球で甲子園に出たというおっさん監督。
その時の栄光にすがり、何度も酒の席で話し絡む。英雄様として扱えと迫る。
いつでも、まだまだ自分は若いつもりで行動して、白い眼だ。
ロマンティスト、という名の「精神遅滞」はいつでも、どこでも起こっている。
スクールカーストの上位にも下位にも「歳をとるのを拒否」する人々が等しく発生するのがなんだか面白い。