お金について考えた 1
何度か話題に上げたがきちんと紹介しておこう。
著者 カビール セガール 出版社: 早川書房 (2016/4/22)
内容についてはここでは紹介しない。刺激されて考えたお金の話を覚書として書いておこうと思う。
お金はたくさんある方がいい、という考え方がある。
ただし、これは言っては何だが「たくさん持ったことのない人」の想像に過ぎない。
大きすぎるお金は呪いのようにも働きかねない。
1.減らさない。
失わないために悩まなくてはいけない
資産にはそれぞれ固有のリスクがある。
A.通貨のリスク
良い点:それ自体換金必要なし。すぐ使える。
悪い点:インフレで価値が減る。
国の信用度で相対的な価値変動。国家が破たんすれば紙切れになる。
盗難にあえば、保証が受けられない。
国家が最も目をつけやすく、税金で取り上げようと注目する資産。
B.金塊のリスク
良い点:長年にわたって価値があるとされてきた歴史がある。
悪い点:そのまま使えず、換金の必要がある。
売りと買いに手数料と税金を払う複雑な仕組みがある。
盗難にあえば、保証が受けられない。
保管するのにも相応のコストがかかる。
価格の変動が比較的大きい(ここ30年の変動:1000円~4000円)
インゴットで買っても偽物のリスクがあり、疑って割れば価値が減る。
重い。持ち運びや保管に力がいる。
土地・不動産のリスク
良い点:自宅で買えば節税面で有利。投資用で、収入を見込める。
悪い点:売買が容易ではなく、売れるまでに時間がかかることがある。
事件、事故、人気などであっさり価値がなくなることがある。
専門業者を仲介すると、収入ががくんと減るが、素人が覚えるのは
容易ではない。
固定資産税が年間0.5~1%程度かかる。
経年変化による実勢価値変動が見極めにくい。
債券のリスク
良い点:利率が固定されており、償還までの期日も記載されている。
悪い点:低金利の現在、魅力が薄い。
期日前に売ろうとすると、かなりの割引が必要になる。
売買の取引が株式ほど活発ではない。
株式のリスク
良い点:換金性に優れており、売買も活発に行われている。
悪い点:価格の変動が平均で年間30~50%と高い。
情報が不平等に流れているため、一般人には敷居が高い。
どれかにすれば正解。そう言う答えがなく、変わりゆく情勢の中、上に書いたメリットとデメリットを考えながら何をどれくらい持つかを決める必要がある。
一つにまとめると、何か事件、事故があった時に全部失う。
そのプレッシャーは、おそらく考える以上の苦しみですよ。