不適合者のジャンクヤード

腑に落ちるか落ちないか、読む人次第。拾い物があればご自由に。

Chat-GPTと「懐かしの2ちゃんねるコピペ」を振り返る ※62000字程

「壁の中のヒップホップと、情報の創造力」
ネットの黎明期、多くの人が集まった2ちゃんねるは、独特の文化を持つ自由な言葉の遊び場でした。そこでは、プロには真似できない発想や、無駄に思える要素がむしろ魅力となり、時に傑作が生まれました。今回取り上げたのは、そんな「素人の才能」が炸裂した一連のコピペネタ。とくに目を引くのは、「壁の中の老婆がまさかのラップパフォーマンスを始める」という奇想天外な展開を見せる作品です。

このネタは、最初は「壁に埋められた婆さんが、じいさんを呼び続ける」というホラー仕立て。若者が耐えきれず「じいさんはいねーよ!」と叫ぶと、鬼の形相の婆さんが壁から飛び出します。ここで終わらないのが2ちゃん文化の真骨頂。物語は突然ヒップホップのステージに変わり、婆さんが年金問題や医療費上昇をテーマにした社会派ラップを披露するという、まさに予測不可能な展開へ。じいさんがターンテーブルでサポートし、会場は大盛り上がり。熱狂的な観衆を前に、「鬼の業を持つ婆さん」のパフォーマンスはリアルなストリートメッセージとして響きます。

このネタの面白さは、ホラーからコメディ、そして社会風刺を交えたパフォーマンスへと、ジャンルを軽々と飛び越える発想力。韻を踏むラップのリズム感は本格的でありながら、現実からかけ離れた異常な世界観が笑いを誘います。さらに「年金減少」「冷たい世間」といったリアルな問題を盛り込むことで、シュールな中に一種の普遍性を感じさせる巧みさも光ります。

こうした作品が匿名の集団から生まれるというのは、当時のネット文化ならではの特徴です。特に2ちゃんねるは、誰でも自由に発言できる環境だからこそ、プロの作家には出せないような「予測不可能な遊び心」や「無駄な熱量」が形になりました。この婆さんラップは、そんな自由な空間の象徴ともいえるでしょう。

あなたも「そんなアイデアがどうして?」と思うような創造性に触れてみませんか?ネットの奥底から生まれる言葉の力、そして笑いを、ぜひ体験してください。

 

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