『語られすぎた怪談は、怪談より怖い』
この夏、我々が語っていたのは「幽霊」ではなかった。
それは“死者の記憶”を、誰かが都合よくZIP圧縮して、誰かが再解釈して売り物にした「怪談という名の流通経路」だったのだ。
・なぜ幽霊は夏に出る? → 湿気×記憶=視覚のバグ
・なぜ幽霊は足がない? → “お足”がない=貧乏霊説、吉原女郎の“足抜け不能”説
・なぜ死者は語り継がれる? → 死んでから神格化され、語る人間が実質の創造主に
・なぜ都市伝説になる? → ZIP化された“他人の感情”が、匿名性と物語性を帯びて再生産されるから
その延長線上に、「教育・政治・宗教」はある。
語った本人が死んでから本番が始まり、語り継ぐ側が正義・道徳・革命を名乗る。
でもその根っこは、呪いの手紙と同じ「拡散構造」。
「死者を利用して、制度と正義を作る社会」
──それこそが、現代の“いちばん怖い話”かもしれない。
もはやこれは、肝試しじゃない。言葉と権威と制度の怪談だ。
https://unsuitable.hatenablog.com/entry/2025/08/25/080000