「ねえ、あのとき助けてやったじゃん?」──誰しも一度は言われたこと、あるいは言ったことのあるフレーズですよね。
けれど、この“貸し借り”って本当に目に見えないだけ? 実は「感情通貨」という考え方で、言葉や行動の「ありがとう」をあえて“お金”に例えてみると、ふだん曖昧に済ませている人間関係のやり取りが、いっきにリアルに浮かび上がるんです。
今回の前編では、「言葉の感謝は無から生まれる仮想通貨にそっくり?」「貸した側は3万円払ったつもりでも、受け取った側は500円の価値しか感じていない?」など、ちょっとブラックな笑いを交えながら“感情通貨”のいろいろな側面を深掘りしています。SNSの「いいね」強制がウザイ、と感じてしまうあの感覚も、ここにヒントが潜んでいるかもしれません。
さらに、「感情通貨」をわざと曖昧にして“恩を着せる”タイプの人や、“過去の借り”を引っ張り出して延々と返済を迫る人まで登場。現実世界の人間模様を、まるでディストピア小説やブラックジョークさながらに解説しています。その一方で、言葉の感謝が溢れすぎて“インフレ”状態になると、その価値が一気に下がる――なんて話もあって、耳が痛くなる人もいるかもしれませんね。
そして極めつけは、「お金を払わずに友人に感情労働をさせ続ける人たち」。これってじつは、お金を払わずに“プロにやらせるレベルのカウンセリングやリスニング”をタダで済ませようとしているんじゃないの? という指摘は必読です。「無料でやってあげてる」風の暗黒スマイルが意外と怖い、なんてエピソードもちらほら。
とはいえ、「感情通貨」をモロに“数値管理”するとなると、「市民諸君!幸福と感謝は義務です!」的なディストピアに突き進むかも……という冗談(?)も飛び出します。便利でわかりやすい反面、何か大切な“純粋さ”を損ねるかもしれない。だからこそ、この前編ではあくまで「人間関係の闇がちょっと覗けるかもよ?」くらいの軽いノリで扱いつつ、次回(後編)にはさらなる掘り下げが待っています。
あなたも、自分が感情通貨の“借金まみれ”や“貸し付け詐欺師”になっていないか、ちょっとだけ覗いてみませんか? 後編では「借金隠し」や「返済逃れ」をどう防ぐかといった話も続きますので、お楽しみに。
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