不適合者のジャンクヤード

腑に落ちるか落ちないか、読む人次第。拾い物があればご自由に。

教育カリキュラムを勝手に設計し直したら、公教育が職業訓練校になりかけた件 ※14000字程

「教育って、国民の義務の一つだけど……そのわりに“国民としての教育”してなくない?」そんな素朴かつ鋭い疑問から始まった今回の対話。

 

憲法で定められた三大義務──「教育・勤労・納税」。そのうち義務教育では「教育」だけを教え、「勤労」「納税」「法律順守」は、なぜか誰も説明してくれない。日本社会のこの“教えてないのに従え”構造にモヤっとした疑問をぶつけつつ、欧米の教育制度と比較しながら掘り下げていく。

 

アメリカの「キャリア教育」や「シビックス(市民)教育」、ドイツの経済リテラシー教育、フィンランドの職場体験型学習……世界では意外としっかり教えてる。税金の仕組み、仕事のリアル、法律と自由の関係。知らなければ「30%手取り減るって何!? 紹介料でも取られてるの!?」という“都市伝説的モヤモヤ”にもリアリティが帯びてしまう。

さらに、教育現場の現実にも切り込む。現在の小中学校カリキュラムを大雑把に俯瞰しつつ、「こんな授業あったらいいよね?」という発想遊びへ。小学校低学年では“立場の違い”を小説で学びつつ、お金の計算で“経済”を体感。中学年では、脱法と違法を考える国語と道徳の連携や、税率計算をする数学、カタカナ英語から入る英語など、教科同士の“横のつながり”がどんどん浮かび上がってくる。

そして中高学年に向かうにつれて、「体験教育」や「簡易裁判」「職業インターン」など、現実社会との接点を意識した授業が構想されていく。学びの中で「理想と現実のギャップ」に直面させるような、ちょっと大人びた授業内容も登場。

 

「子どもたちの興味や個性を伸ばす教育」を語る一方で、最後にふと漏れる本音──「これ、公教育っていうより職業訓練校に近づいてない?」という不安もセットで提示される。

妄想なのか、提案なのか。思いつきが構造批判へと発展し、さらに新しい学びのビジョンを描き出していくこの対話、教育という堅いテーマを軽やかに、でもどこか鋭く掘り下げた前編として、非常に示唆に富んでいます。

 

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